健診・保健指導の実施率が健康保険料に反映される?

スタッフブログをご覧頂きありがとうございます。

暑い日が増えてきましたね。くれぐれも体調にご注意下さい!

 

前回の記事では、健診で医師から「受診が必要」と言われた項目(または健診結果の用紙に「受診が必要」「精密検査が必要」と書かれていた項目)がある場合は、早めに医療機関を受診して頂くことで、皆様が病気になることや皆様の病気の重症化を予防することができるというお話をさせて頂きました。

 

今回お話させて頂くのは、以上のような皆様の健康に対する行動が、実は皆様の健康保険料に影響するというお話です。

 

皆様は協会けんぽの「インセンティブ制度」をご存知でしょうか?

一言でまとめるなら「健康づくりの取り組みを健康保険料に反映させる」制度です。

昨年度(平成30年度)から導入された制度ですが、まだまだ知名度は低いのではないでしょうか。

 

協会けんぽには47都道府県ごとに支部があります。

インセンティブ制度では、健康づくりの取り組みを支部ごとに得点化し、ランキング上位の支部には報奨金(インセンティブ)が支払われ、健康保険料率が下がる仕組みになっています。

スタッフブログ 健診・保健指導の実施率が健康保険料に反映される? インセンティブ制度のイメージ

報奨金の財源はどこから出ているのかというと、実は全支部の保険料に新しく保険料率を上乗せすることでまかなわれています。つまり、ランキング下位の支部には上乗せされた保険料のみが残ってしまいます。そして、残念ながら北海道支部の順位は38位(平成30年度上期の結果に基づく協会けんぽによる試算)とのことでした。

 

皆様の保険料は、皆様がお勤めの企業・会社が一部負担していることはご存知でしょうか?

保険料が上乗せされることで、皆様がお勤めの企業・会社にも経済的な負担がかかり、経営状況に影響することも考えられるのです。このような制度が導入された背景として考えられるのは、医療費の増大です。

 

皆様が病気にならないことや病気が重症化する前に治療すること、つまり、健康のために行動を起こすことが、医療費を抑えることに繋がります。

 

 では実際、どのような「健康づくりの取り組み」が「インセンティブ制度」の評価の指標となるのでしょうか?

 

以下が、「健康づくりの取り組み」の内容になります。

  1. 特定健診等の受診率
  2. 特定保健指導の実施率
  3. 特定保健指導対象者の減少率
  4. 受診勧奨を受けた方の医療機関受診率
  5. ジェネリック医薬品の使用率

評価の指標についてのより詳細な内容は、協会けんぽのホームページにてご確認頂けます。

 

病気は重症になればなるほど、薬の量が増えたり、入院が必要になったりと、医療費が高額になり、高額になった医療費は個人の家計だけではなく国の財政も圧迫してしまいます。

そのため、評価項目も病気の発症予防や重症化予防に重点を置いたものになっていると考えられます。

 

皆様も「インセンティブ制度」導入を機に、健康について考え直してみてはいかがでしょうか?

 

当院では、「インセンティブ制度」の評価対象となる、協会けんぽの生活習慣病予防健診や特定健診、その後の特定保健指導をご利用頂けます。

【健診で病気やそのリスクを早くに発見し、医療機関の受診や保健指導を利用することで、病気の早期治療や予防に役立てる。】

これはご自身の健康を守るためにも大切なことです。ぜひご活用下さい!

 

また、協会けんぽ以外の保険者でも、細部は異なりますが同様のインセンティブ制度が始まっています。皆様に関係のある話ですので、この機会に健康づくりに取り組んで頂く環境の一助となれば幸いです。